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他店舗状況の共有で、現場から「加算算定を学びたい」の声が

法人名
日本機材販売株式会社
(店舗名:ぞうさん薬局)
都道府県
神奈川県
運営店舗数
5店舗

お話をうかがった方

取締役
岡村浩輝
課題
  • 店舗の状況をリアルタイムで把握したい
  • 現場スタッフが数字に触れる機会が少ない
  • 店舗間で加算算定状況の共有ができていない
決め手
  • 業務報告書の集計作業の短縮
  • リアルタイムで店舗状況を確認できる
  • 店舗間や時系列での分析・比較ができる
効果
  • 集計・分析業務の効率化を実現
  • 現場スタッフが自局の経営を考えるきっかけとなった
  • 取れていなかった加算が算定できるようになった

薬局経営の数値を現場にも伝えたいと思っていた

 ぞうさん薬局は現在、相模原市に5店舗を展開しており、地域に密着した運営を目指しています。地域の方々のお薬の相談はもちろん、健康相談や日常生活の困りごとをお聞きし、地域から信頼される存在になりたいと思っています。国もかかりつけ薬剤師・薬局を推進している中で、患者さまにとって信頼できる薬局となることで、経営的には多科の処方箋応需や集中率の改善、各種加算の算定につながると思っています。そのための取り組みがどのように薬局経営の数値として現れているのか、現場のスタッフにも伝えたいと思っていました。

 しかし、店舗を横断した情報を共有するには、各店舗から営業終了後にFAXで送ってもらった業務報告書を手作業で集計する必要があります。そのため、各指標の把握や分析にタイムラグが発生します。また、店舗ごとに営業時間や営業日が異なることもあって、現場メンバーが集まって情報共有できるような機会が作られていませんでした。

リアルタイムで数値を把握したい

 かねてから、薬局経営の数値を簡単に、タイムラグなく見られるようにしたいという課題を持っている薬局経営者は多いはずだと思っていました。私自身、digicareアナリティクス導入前はエクセルを駆使して自分なりの経営データの集計システムを作成していました。日々の処方箋枚数や技術料を入力していくことで、1枚の月報になるようなものです。しかし、エクセルで集計作業を効率化しても、紙ベースの業務報告書からの転記という手間はかかりますし、月が締まってからでないと集計ができません。

 digicareアナリティクスがリリースされ、レセコンフリーで汎用性があるシステムが使えるようになったことはとても有難いです。今では店舗からの報告書を待たずとも、digicareアナリティクスで各店舗の状況をリアルタイムで確認できます。大手の薬局企業さんなら自社独自システムで対応できるかと思いますが、中小規模の薬局ではなかなかそうはできません。コスト面で考えてもdigicareアナリティクスは導入しやすい価格帯なのも利点だと思います。

他店舗の「加算の算定を学びたい」と現場から要望が

 digicareアナリティクス導入によって、「各種数値を手間なく、タイムラグなく把握したい」という課題は解決できました。一方、当初期待していた作業効率化以上のメリットもあります。各種加算が算定できている店舗とできていない店舗が把握できるようになったことで、現場のスタッフの意識や取り組みに変化が起きたのです。

 当社はdigicareアナリティクスのデータを店舗スタッフも見られるようにしているのですが、他店舗の状況が分かるようになったことで自分の店舗の状況と比較して考えるという意識が生まれました。具体的には乳幼児服薬指導加算やハイリスク薬の指導に関わる特定薬剤管理指導加算などの算定状況です。

 ある店舗では加算を算定できているのに、別の店舗では算定できていないという状況にありました。そうした状況をデータで目の当たりにしたことで、現場のスタッフは「なぜほかの店舗では算定できているのに自分の店舗では算定できていないのだろう」と疑問を持つようになったようです。そのことから、「算定を学びたい」と現場から要望があったのです。「算定している店舗で1週間ほど勤務して実地で学びたい」と。

経営と現場が客観的に共有できる「数字」の効果

 ここまでの現場の変化は想定していなかったため、驚きました。しかし、考えてみると、現場スタッフには「数字」として各店舗の状況を知ることができる環境がなかったのです。digicareアナリティクスで各店舗の状況を定量的・客観的に概観できるようになったことで、経営を「自分ごと」として考えるきっかけを作ることができたのだと思います。

 この申し出のあった店舗では実際に加算が新たに算定できるようになりました。乳幼児服薬指導加算についても、実際は算定できるくらいきめの細かい業務をしていたのに、どこまでやっていれば算定できるのか躊躇していた部分があったようです。それが店舗間で情報を共有することで、「自分の店舗でも算定できる」という自信をもてるようになりました。

人員配置の検討や多様な働き方の支援にも活用

 現場の薬剤師のやるべき業務は増えていくばかりなのに、給与は変わらないのだろうか、とか、ほかの店舗よりも自分の店舗は忙しいのではないか、など、現場にはきっとモヤモヤする気持ちがあると思うのです。自分が現場の薬剤師だったとしてもそう感じると思います。

 そういったモヤモヤも、digicareアナリティクスで経営データを見ることで、一定は解消できると考えています。具体的なエピソードを挙げると、「処方箋枚数が増えているようで忙しい」という現場の声があったのですが、データを確認すると枚数には変化がなかったということがありました。そうなると「忙しい」と感じる要因は別のところにあるということが考えられます。きちんとデータを示して現場とディスカッションできることで、スタッフも納得感をもって業務改善や効率化に取り組めるようになります。

 現場が数値を見る上で、digicareアナリティクスの良い点は、パソコン操作などが得意ではない人でも、説明なく、感覚的に使いやすいところです。その操作性が、現場が数字を見ることにもつながっていると感じています。

 店舗の人員配置を検討する場合にも、digicareアナリティクスは役立てられます。店舗ごとの処方箋枚数などの実績から繁忙状況を把握することで、数値に基づいたシフト調整ができます。

 当社は薬剤師さんの多様な働き方を支援できる薬局をつくっていきたいと思っています。子育て中の薬剤師の方であれば、その環境でも働ける勤務体系を考慮して支援したいと考えています。そうすることで、長期就労につなげ、薬局のかかりつけの機能も強化でき、会社の安定的な運営につながると思うからです。具体的な支援体制としては、育児時短勤務の延長を行っています。

 一般的に時短勤務はお子さんが3歳までですが、当社では小学校入学まで延長できます。この支援体制を利用して、実際に子育て中で以前はパート勤務だった方が正社員として入社されています。こういった多様性のある企業であるためにもdigicareアナリティクスは必要なサービスです。

 どんな人でも、そのライフステージによって働き方を変えたいという気持ちが起きるタイミングはあると思うのです。それに応えられる運営を目指したいと思います。

期待ふくらむ今後の付加サービス

 要望というよりも、アイデアとしてのご提案になるのですが、digicareアナリティクスのデータを基に、コンサルティングをしてくださる付加サービスがあるといいですね。「ここ最近の実績を見ると、もう少しでこの加算が算定できそうですね」というようなアドバイスをもらえるといいなと考えています。実際のところ、経営陣からではなく、社外の有識者からの指摘の方が現場スタッフには響いたりすることもあるので、現場への落とし込みという点でも価値のあるサービスになるのではないかなと思っています。

 それから、これは細かな要望になるのですが、処方箋枚数について、眼科・耳鼻咽喉科・歯科の処方箋については3分の2として算出する付加機能もあると有難いです。これらの科の処方箋は通常、薬剤師1人当たり1日40枚の規定のところ、60枚になっているからです。現在は手計算で算出して、人員配置の目安にしています。また、店舗の繁忙状況をより正確に把握するためにも、処方箋受付の時間も見られるといいですね。

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